日本の新薬承認におけるドラッグラグ

ドラッグラグとは、海外の医療機関では使用されている薬が、日本で承認されるまでにかかる時間の差を指しています。ドラッグラグは2つの種類があります。まず他の国では発売されていて、日本では未承認の新薬なので発売されていない状態です。そしてもう一つは、日本で発売されているが、承認を得るまでに他の国より時間がかかった状態です。新薬の未承認問題は、2010年では日本は11品目が未承認ですが、アメリカやイギリスでは2品目しかないので、医療の課題となっています。これを解決するために2010年4月には新薬創出・適応外薬解消等促進加算が試験的に導入されました。また発売までの時間が長い問題では、先進国の中でも日本は特に遅く、治験の開始時間や治験にかかる時間、結果の審査でロスしています。このようなドラッグラグへの対策として、国や製薬会社、薬の審査を国から委託されている医薬品医療機器総合機構では、3つの取り組みを行っています。まず製薬産業では複数の国で同時に治験を行う国際共同治験に積極的に参加しています。開発と承認を同時に海外で済ませられるので、日本における治験の開始時期を早めることが可能です。次に国は治験・臨床研究ネットワーク体制を強化しています。日本は治験や臨床試験の規模が海外と比べると小さいので、臨床試験を実施する施設が分散化して効率が悪いです。よって専門性が高く臨床試験が効率良く進むのに必要な機能を集めた臨床研究中核病院などを作り、複数の病院と連携しています。そして医薬品医療機器総合機構では、審査員を増やしています。経験豊富な審査員が多ければ、迅速に地検結果を評価できます。ドラッグラグ対策はすぐに成果が出ないので、継続的に取り組んでいます。